日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2023年4月1日あがり症を抑えて話す気持ちの持ち方とは?

 

★自分の話す姿を確認する


日本話し方センターのベーシックコースでは、全12回の2回目に受講生に自己紹介をしてもらっています。1分程度の自己紹介をビデオに録画してその場で見てもらっています。多くの方はご自分が話す姿を見たことがないと思います。しかし、逆に自分以外の人はその姿しか見ていないのです。人から見られている話す姿を自分が知らないのはもったいないことです。こうした考えから、ご自身の話す姿を確認して、今後の改善すべき課題を自覚してもらっています。話し方も含めて、何かのスキルを身につけようとした場合、大切なことは自分が今どういう状況にあるのかをきちんと把握することです。現状の立ち位置を確認することで課題も明らかになってくるのです。



 

★自分の感覚と実際の姿は異なる


先に述べたように、今まで自分の話す姿を見たことがないという人が大半ですので、受講生は様々な反応を示されます。
「『え~』がこんなに多いとは!」
「早口という自覚はあったけど、こんなに聞き苦しい話し方だとは思わなかった」
など、自分ができていないことを改めて認識した、という感想を口にする人もいます。
一方で
「緊張したけど、思っていたほど声は震えていなかった」
「自分が感じているほどあがっているようには見えなかった」
「思ったより大きい声で話せていた」
など、自分が思っているほど格好の悪い話し方ではなかったという感想も聞かれます。
自分で感じている内面と他の人から見える外面は違うということなのです。

 

★自意識過剰にならない


ところで、話し方教室の講義では「あがりを克服するスキル」というテーマで、あがり症を抑えて話すポイントを6つ解説しています。そのポイントの一つに『自意識過剰にならない』というものがあります。例えば、人前で自己紹介をしていて、「私の趣味は読書です」と話そうとしたところ「私は」と言ってしまったために焦ってしまい、「すみません。間違えました」などと言う人がいます。用意してきた原稿通りに話さないといけない、と自意識過剰になっているためにこのようなことを言ってしまうのです。
しかし考えて見てください。聞き手はあなたのスピーチ原稿を手にして一字一句、間違いないかチェックしながら聞いている訳ではありません。それどころか、話し手の方を見て聞いているけれど、頭の中では「今日の晩ご飯は何を食べようかな」「この人、盛んに体が揺れていて落ち着きないな、いつもこんな感じなのかな」などと別のことを考えていることが多いのです。
つまり、あなたが思っているほど聞き手は集中して話を聞いているわけではないのです。だから、多少違う言葉を言ってしまっても焦らずに落ち着いて話しましょう。そうすると、上の例のように「私は」と言ってしまっても、その後に「私は読書が趣味です」と続けることができるようになってきます。

ところで、上に述べたことと少し違った自意識過剰もあります。それは、自分の話し方はあがっていてみっともない、恥ずかしい、などと思い込む自意識過剰です。実際、「自分は話がヘタだ」「話している姿がみっともない」と自分を過小評価している受講生は少なくありません。
しかし、先に述べた「自分が思っているほどひどい話し方をしているわけでなかった」という受講生の感想にあるように、過剰に話す姿がみっともないなどと思う必要はないのです。人から見れば普通に話しているように見える事が大半だからです。

聞き手はそれほど真剣に私の話を聞いているわけではないし、私の話している様子は自分が思っているほど悪くない。そう思えば少しリラックスして話せます。スピーチや話し方に限らず、苦手意識のある分野はどうしても厳しい自己評価をしがちです。しかし「そんなに悪くない」と思えば、改善意欲、成長意欲も出てくるでしょう。そうすれば、苦手なものでもそのスキルを伸ばすことができるのです。

 

★日本話し方センターで学んで、あがり症を克服しましょう!


日本話し方センターのベーシックコースでは、ベテラン講師が受講生のスピーチを聞いて、できていることや、さらによくなるためのポイントを具体的にお伝えしています。その効果は多くの受講生が実感されています。ぜひ「受講生の声」をご覧ください!
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